転職するしかない!ブラック介護施設の虐待はなくならないの?
虐待はなくなりません。特にブラックな介護施設が横行している現状では無理です。
安い賃金で過重労働をさせるために、質を問わず職員を補充しているようでは到底難しいでしょう。
●国や公共団体は虐待に目をつぶっている
南高愛隣会の事件はまだ記憶に新しいことと思いますが、その後の処分はどうなったか知っていますか?
「今後3ヶ月から1年の間、新たな利用者の受け入れを停止する行政処分」です。
これってすごく軽いと思いませんか?
ニュースで虐待の動画を公開され、あんなに話題になって、この処分です。法人資格を剥奪されるわけでもなく、ただ一時的な新規利用者の受け入れ停止だけ。
他で虐待で問題になった施設も似たような処分しか受けていません。
これってつまりこういった施設がなくなると困るから、ではないでしょうか?
だからきちんと処分できない。
虐待していた職員は、刑事処分に問われるかもしれませんが、施設・法人自体はそれほどダメージを受けないわけです。
では、小さなネグレクトや言葉の虐待なんかはどうでしょう。
刑事処分に問われなければ、クビにでもなるのでしょうか?
クビっていうのも昨今では色々問題ありますから、それも考えにくいでしょう。
要するに虐待した職員ですらお咎めなしです。
とは言え、小さな作業所やデイサービスなどであれば利用者(お客さん)も辞めていくでしょうからこのような処分で潰れることはあると思います。
しかし入所施設を持っているようなある程度の規模の経営母体だと、この程度の処分では潰れることはないと思います。
「入所者がいる=収入がある」ということですから。
つまり、国や公共団体は施設も介護職員も減らすことはやりたくないんです。
●ブラック介護施設の虐待はなくならない
となると、組織としての危機感は「モラル」「社会的に恥ずかしい」といった曖昧な裏付けしか持たないことになります。
こんなことでは、適当に研修などをやっておいて、危なそうな職員を注意する。程度の対策しかとらないでしょう。
そんなことでは虐待はなくなると思いますか?
僕は思いません。
というのは、介護職の質というのはあまり良いものではないからです。
彼らのモラルの程度は様々で、すぐ感情的になる人もいますし、親密な仲と言葉遣いの悪さを混同しているようなケースは日常的にみられます。
そこには介護職を量産したいがための資格制度や、低賃金で過酷な労働によるストレスと言う問題も大きく絡んできます。
しかし小さな虐待なら(怪我をさせるなどでなければ)クビにはならないし、刑事処罰も受けない。
これではダメですよね。
しっかりと刑事処罰を決めて、「こういうことをしたら罰せられる」くらいのことをすべきです。
もしくは、介護職の質を資格段階から、給料面も含めて大きく改善すべきです。
●ブラック介護施設への内部告発は無駄
以上のような理由から、わたしは虐待はなくならないだろうなと思っています。
というか、なくす気がないんだろうなと。
もしあなたの施設に虐待があったとして、内部告発しても何も変わらないでしょう。
逆に、次の就職先を探すのが困難になったりとあなたの方がデメリットを受ける可能性があります。
もしあなたがそんな施設に勤めておられるのでしたら、一刻も早く良い職場へ転職することを強くオススメします。彼らに関わるのは時間の無駄ですから。