すぐに転職を!クーラーを入れない介護施設はブラック!
支出を抑えれば儲かるのが社会福祉法人です。
お金がかかるものは徹底的に節約していきます。
玄関を入った瞬間に外の気温と変わらないなら、そこはブラックな介護施設かもしれません。
人件費や空調代はその最たるものじゃないでしょうか?入所者は肉体的に社会的に文句を言えず、職員も当然ながら上に楯突くことはできません。
毎年、入所者が脱水によって医療的ケアを受けているような施設はブラックです。というよりむしろ虐待ではないでしょうか。
職員にしても夜勤中に2回は着替えをしないと汗だくになるというような施設なら転職を考えるべきです。
なぜかと言うと、労働安全衛生法というものがあり、「事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない。」と決められているからです。これを守れないとなるとその事業者に問題があるということになります。
とは言え、入所者をおいて転職することに「逃げる」ような感覚を覚える人がいるかもしれません。
しかしよく考えて下さい。虐待を告発すれば逆に訴えられるような現状です。施設に対して闘うような行動は今の時点では何の得にもなりません。
今、介護分野は人材不足です。いずれ、ブラックな介護施設へは人材が集まらなくなり、立ち行かなるでしょう。その時に自分たちの誤りに気づくか、潰れてしまうかの選択を迫られるでしょう。つまり、そこを去ることが一番ダメージを与えられるのです。
●どうしてクーラーをつけないのか?
理由として
・高齢者はさむがりなので、控えめにしている
・経営的な理由
の2点が大きな原因でしょう。そして一番の問題は経営的な理由です。
ある程度の節約をしなければ施設の運営ができなくなるから節約しているというのであれば良いのですが、経営者が儲けたいからという理由になってくると大変です。
介護施設のお金の流れを考えてみましょう。
・収入:入所者の定員によりほぼ一定
・支出:運営費によりほぼ一定
という感じでバランスがとれているのが理想ですが、経営者に儲けたいという気持ちが働いた場合、収入を増やすことは難しいですよね?そこで、支出を減らす方向に考えは傾きます。そうなると人件費や空調代を削るということになってくるわけです。
つまり、クーラーをケチっているような施設は人件費の面でもケチっている可能性(簡単にいうと薄給)が高くなってきます。
本来であれば社会福祉法人は名前の通り福祉の充実を一番に考え、利益を追求してはならないのですが、そうなってしまっている施設が多いのが現状です。
もし、そのような施設に勤めているのなら、そこで頑張っても介護職として成長することはありません。なぜなら、彼らは立派な介護職よりも、自分たちに都合のいい職員を認めていくからです。
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●デマンド監視システム
わたしの経験したある施設の場合をお話しましょう。
デマンド料金制というシステムをご存知でしょうか?
使用電力の平均値を30分ごとに計算し、その平均値が一番多い月の電力で、次の一年の基本料金が決定されるというものです。つまり平均値より低い値を出し続ければ、節約できるというシステムです。
ある施設ではデマンド監視システムを導入しているのですが、30分ごとに電力の平均値を測定しています。事務所の壁に設置されているのですが、平均値が設定の値を越えそうになると「ヴィーン!ヴィーン!ヴィーン!」と大きな音がなるようになっています。そうなると事務所の職員が「事務所にある」各フロアのエアコンのスイッチを消してしまうのです。
フロアにエアコンのスイッチないことも驚くべきことですが、その場にいない人間が、室温とは何の関係もなく、純粋にお金の問題だけで、エアコンのスイッチを操作することが何より恐ろしいことだと思います。
どこの家庭でも電気料金が最も高くなるのは真夏ですよね。なので、このシステムの害を受けるのも夏です。
寒いのは職員も入所者もまだしのげます。布団を重ねたり、電気毛布や重ね着なんかすればなんとか大丈夫です。でも、夏は本当に地獄です。毎年、入所者の何人かは脱水症状になり、点滴したり入院したりしていました。施設レベルの虐待ですよね。
●経営者が責任をとらないシステム
さて、そのデマンド監視システムを導入したのも、アラームの値を設定したのも経営者なのですが、エアコンのスイッチを消すのを自分ではやりません。同族経営なのですが、一族の誰もやりません。やるのは中間管理職の人たちです。当然のように入所者からクレームも出るのですが、それを受けるのは彼らです。彼らは経営者に足元を見られていますから、のらりくらりかわすしかありません。
中にはいきなりトップにクレームを持っていく強気な入所者もいます。その時、彼らはこう言いいます。
「僕はエアコンを消すようには命令してないですよ」
「僕は上手にやってくれとしか言ってませんよ」
つまり、部下が勝手な判断でやったことになるわけです。しかし、本当のところは暗に命令を出しています。アラームが鳴ると彼らはそこにいる者を叱りつけます。
「鳴ってるよ!早くなんとかして!」
そう言われるものですから、そこにいる人はスイッチを切るしかありません。
でもそれなら、経営者一族も暑い思いをしてるんじゃない?と思うかもしれません。事務所はたしかに暑いです。しかし、彼らがそこに滞在する時間はながくありません。
デマンド管理システムが全て悪いとは思っていませんが、夏の気温は毎年変わります。その年の夏がいつもより暑い場合があるわけです。そんな時でさえ消費電力しか見ていないとなれば、当然のようにそこに住む人、働く人が地獄を見るしかありません。この場合、そこに住む人とは体の弱い高齢者なのです。