ブラックな介護の話~派遣にはデメリットもある
ブラックな施設・病院においては派遣社員といえども、おかしな扱いを受けてしまったりします。
以前、派遣会社に登録しその会社からの紹介でとある病院に「看護助手」として勤めた時の話なのですが、勤め始めてから半年が経とうというある日、新しく40代の方が直接雇用とのことで私の勤めていた病棟に看護助手として入ってきました。
ある程度の業務を教えるよう看護助手の主任から言われたので私が指導することとなったのですが、その方は指導後も時間帯毎に終わらせておかなければならない業務を終えることができない、といったことが多々ありました。
その方は私が教えている最中もメモを取らず、眺めているだけ、当然業務もうろ覚えで行うため終わるはずがありません。そんなある日、食事介助中に事件は起こりました。ある病室から叫び声のようなものが聞こえたので駆けつけると、認知症の患者さんがその人に掴みかかっているじゃないですか!
その患者さんの食事介助の時は、ベッドの両脇に柵をすると興奮されるので、ベッドの上にテーブルを置かずに床頭台において介助してください、と指導したはずだったのですが…。
ナースコールを押して駆けつけた看護師や同僚の助手とで40代の方と患者さんを引き離し、なんとか落ち着いたのですが、看護師長に報告することとなりました。
40代の人は「柵をすると興奮するなんて教えてもらっていない」と言い放ち、私は愕然としました。「指導したはずだ!」と看護助手の主任に伝えておいたのですが、結局、私の「教え方が悪かった」という方向でまとまってしまい、私は看護師長に頭を下げ、今後は新人の方の指導に派遣社員を付けない、と看護助手の主任が言う形で終わりました。
次の日、勤務し始めた頃から仲良くさせていただいていた他の病棟の助手の方(派遣)に話を聞くと、「この病院ではね、いざとなったら派遣に責任を押し付けて切られるのよ。」とのこと…。
その40代の人はその後も業務も覚えずのらりくらりとしていましたが、1ヶ月後にはしっかりボーナスを貰っていました。私は勤務してから8ヶ月ほど経っていたというのに寸志すら出ない、という現実。
その病院で真面目に働くのがなんともバカらしくなってしまって、直接雇用のお話を頂いていましたが正式にお断りし、次の勤務先を紹介してもらうことになりました。
派遣会社に登録される方もいらっしゃるかもしれませんが、使い捨てのように扱われる危険性もあることをしっかり覚えておいてください。できれば、こんな失敗をしないように介護職専門の転職サイトなどでしっかりと情報収集を。