新型コロナ流行中のデイサービスの実際
新型コロナウイルスが世界中で大流行していて、日本もその例外ではありません。諸外国に比べて死亡者数や感染者数のグラフも緩やかではありますが確実に増加していっています。
そして先日、ついに日本でも緊急事態宣言が発令されました。
今はまさにコロナ禍です。
しかし、介護施設は休業することができません。介護職員は必死に働いています。ただし、高齢者介護施設の場合は面会制限や外出制限によりかなり外部との接触を減らすことが可能です。
とは言っても職員が持ち込むと施設内で蔓延(まんえん)することになりますが…。
しかしそれでもデイサービスよりはマシじゃないでしょうか。はっきり言いますがデイサービスはクラスターになるリスクがむちゃくちゃ高いですし、実際に集団感染も起こっています。
その理由として
・利用者にコロナウイルスの意識がない。
・食事やレクリエーションなどで密になる。
・送迎の車内で密になる。
このようなハイリスク状態のまま、デイサービスは通常運転です。休業とまではいかなくてもせめて利用者数を減らすなどの対応はできないものでしょうか?
そのような気持ちをぶつけたところデイサービスの上司はこのように答えました。
「元々デイサービスは経営が危ない。利用者を減らすなどすれば確実に潰れる」
これでは飲食店の経営者と発想が変わりません。反論はしませんでしたが、気持ちの中ではこのように思っていました。
「このままコロナウイルスが流行すればかなりの確率で利用者もしくは職員で感染者が出る。そうなればどっちにしろ休業せざるを得ないじゃないか」
もちろん、これには通所事業所に対する補償がないという問題もあるでしょう(一部地域ではあるところもあるようです)。
しかし、高齢者・障がい者の方たちにとってコロナウイルスは命にかかわる問題です。命を天秤にかけてそれより重いものなどあるでしょうか。
おそらくこのままではデイサービスで集団感染がたくさん発生し多くの死者を出すのではないでしょうか。そうなってからではもうどうしようもありません。
感染対策といっても介護職員は医療職ほど知識がありませんし、現状マスクも消毒液もゴム手袋さえ枯渇(こかつ)してきています。
経営者は国や自治体にかけあって補償を要求し、またマスクや消毒液等を介護分野にも回してもらえるようかけあって下さい。無理矢理に通常運営を続けるのは本当に危険です。
また、デイサービスは緊急事態宣言の中でこのような対応になっています。
感染が流行している地域においては、福祉施設での通所サービスなどの一時利用を制限(中止)する等の対応を検討すべきである
しかし、多くの市町村では休業の要請は出ていません。休業すれば生活ができなくなる利用者がいるからです。しかしながら、役所からは次のような文書が回ってきました。
自宅でみれる人はできる限り自宅ですごしてもらうように
これは保育所なども同じ対応になります。しかし、これも「利用者が減るとデイサービスが潰れる」という理由からうちの事業所からは利用者に対しなんの説明もせず、文書なども配布していないという現状があります。高齢者の中には決められたことだから行かなきゃと思っている人もたくさんいます。
つまり、デイサービスがクラスターになり得ることを知らないお年寄りも多いのです。デイサービスを利用しなくても生活を送れる利用者には自粛を促すのは当然のことではないでしょうか。
利用者数を最低限にすることで密にならずに済みます。
また、サービスを食事と入浴に限定し、送迎の便を増やすことで車内の密をなくす工夫も可能です。当然、利用料は減るわけですが、命にかかわる問題だということを経営する方たちには認識してもらいたいと思います。
この分野は国や自治体からの要請が少ないでしょう。なぜなら、休業すれば困る人が多いからです。だからと言ってそれにあぐらをかくのではなく、まずは命を優先する対応をしてもらいたいものです。
最後に、規模の大きな介護事業所では比較的対応がしっかりしていて町の小さな事業所ほど上に書いたようなことに当てはまっている傾向があるようです。わたしたち介護職も自らの健康を第一に考えながらコロナ禍を乗り切りましょう。
1位 MC介護のお仕事
看護師の転職なども手掛ける大手企業が運営。全国ネットで細かい条件での検索が可能。担当者さんの対応が素晴らしく、円満退職から転職先への面接までしっかりサポートしてくれます。もちろんアフターフォローもバッチリです